学長室だより

新年の祈り

昨年中にいただきました敬和学園大学へのご支援に感謝申し上げます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

元日に発生した令和6年能登半島地震の犠牲になられた方々に哀悼の意を表すと共に、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。新潟県内でも液状化が起こり、本学学生や教職員も何人か建物被害に遭いました。国内外から本学にお見舞いをいただき、心より御礼申し上げます。私たちは中越地震や東日本大震災などを経験し、自然災害はあると覚悟してはいるものの、いざ起きてみるとその規模の大きさ、壮絶さに言葉を失います。今回はお正月を家族と過ごそうと帰省しておられた方々も巻き込まれ、やるせない気持ちになります。不安と深い悲しみ、苦しみの中におられる方々への慰めと生きる元気を、そして救助・救援、復旧が一日も早く進みますようお祈りしています。

新潟市西区ではボランティアを募集しており、本学でもボランティア委員会が派遣の準備を進めています。また来週は募金集めのベークセールを計画している学生たちがいます。どうかご協力ください。敬和学園大学の学生には困っている人がいるなら、「前へ」「外へ」出かけて、誰かのために動ける人になってほしいと思います。その姿がどなたかの笑顔や希望につながるかもしれません。

敬和学園大学ではさまざまなボランティア活動を行っています(2022年8月関川村水害ボランティアの様子)

敬和学園大学ではさまざまなボランティア活動を行っています(2022年8月関川村水害ボランティアの様子)


 
グローバル化という言葉をよく聞きますが、グローブ(地球)そのものの巨大な力を前にしては人間の弱さ・小ささを感じさせられます。被災地では「想定外」のことが数多く起こっています。しかしながら、このうめく地球に沖縄では7万本の杭を打つ埋め立て工事が進んでいます。この新しい年の初めに私たちは今一度謙虚になることを学びましょう。

週末には大学入学共通テストが実施されます。大変な中受験生の皆さんが力を発揮できるよう、試験会場となる本学では安心・安全に努めてまいります。余震が続いておりますが、どうか備えを整え、気をつけてお過ごしください。(金山 愛子)

       神よ、変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気を与えたまえ。
       変えることのできないものについて、それを受け入れる冷静さを与えたまえ。
       そして、変えることのできるものと、変えることのできないものとを、識別する知恵を与えたまえ。
       (ラインホールド・ニーバーの「祈り」 大木英夫訳)