キャンパス日誌
2019年度 国際文化学科卒業論文発表会を開催しました
国際文化学科の卒業論文発表会を開催しました。この発表会は、4年間の演習の成果を発表し、来場者からのフィードバックを得る機会となっています。
今年は、卒業論文を提出した学生のうち4名がその成果を報告してくれました。
石塚美和子さんは「松岡洋右とアメリカ~洋右がめざした和平~」というテーマで、国際連盟脱退というネガティブなイメージがつきまとう松岡洋右を、戦争回避に向けて尽力していた人物であったという新たな側面に光を当てる発表を行いました。
飯間みずきさんは「「平反」した沙洵事件および沙洵区の今後についての考察」というテーマで、中国での文化大革命から3年後に起こった中国共産党によるイスラム民族(沙旬回族)への武力弾圧とその後の「解決=平反」という評価が妥当なものであるのか、多くの文献による検討を行ったことが報告されました。
中村美桜さんは、「異文化交流と私」というテーマで、バレリーナ吉田都と舞踏家金森譲が海外で異文化とどのように向き合ったのか、自身の留学経験も交えながら検討を行い、「自己をハイブリッド化して生きる」意味を語りました。
佐藤可奈さんは、NHK大河ドラマ「八重の桜」でも注目された新島八重を取り上げ、「新島八重の精神の変遷について」というテーマで、彼女が武士の心とキリスト信徒の心の両面を持ち合わせた人物であったという考察について報告を行いました。
* 写真キャプション、()内は指導教員
いずれの発表も、歴史や文化についての深い思索のあとが見て取れ、敬和学園大学の「リベラルアーツ」による学びが存分に生かされたものでした。卒業後もぜひこの学びを深めていってもらいたいと思います。
(国際文化学科准教授 松本淳)