やはり被災地のことを
見届けなくてはという切迫さと、傍観者でしかあり得ない自分へのためらいとの間で過ごした二年半を経て、初めて被災地をたずねた。残された建物の土台、カラフルな仮設住宅、津波で破壊された大川小学校の校舎、写...
見届けなくてはという切迫さと、傍観者でしかあり得ない自分へのためらいとの間で過ごした二年半を経て、初めて被災地をたずねた。残された建物の土台、カラフルな仮設住宅、津波で破壊された大川小学校の校舎、写...
「将来こうなりたい」と憧れる先輩が職場に三人いたら、会社を辞める可能性は断然低くなる。そんなアンケート結果を新聞で読んだ。聖書にも、「二人が心を合わせたら」とか、「二人または三人が私の名によって集ま...
秋学期がはじまった。さわやかな風のとおる第一回目のチャペルは満席で、「さあ、はじめよう」という学生たちの気持ちがひしひしと伝わってくる。「空の鳥をよく見なさい、野の花がどのように育つのか、注意して見...
「神さまのことが分かったので、信仰に入ったのですか?」と訊かれると、「いや、分からなかったので、入ったんですよ」と答えることがある。分からないと言って課題を投げ出す人は多いけれど、むしろ、分からない...
深い井戸の底から空を見上げると星の光が見える、という話を聞いたことがある。確かめたことはないけれど、何だか、心の内に光が湧いてくる気がする。義人ヨブは苦しみのきわみに「木には希望があるが、人間にある...
仲直りできない、ということは誰もが抱えている悩み事だ。ゆるして欲しいと私たちは思うけれど、他人をゆるしてあげようとは、なかなか思えない。私たちを根本でゆるしてくれる方に行き合ったなら、きっと私たちは...
挨拶を一つすることの中にも勇気がいる。気の合わない人もいるし、けんかをしている相手もいる。だから、一歩ふみ出して挨拶することは、過去の自分をのりこえることであり、未来の平和をつくり出すことである。2...
大倉喜八郎について村上勝彦先生に話していただいた(村上先生はこの春まで東京経済大学学長、同大学は大倉喜八郎によって創設された)。「目からうろこ」とはこの事で、新発田出身の破天荒なベンチャー企業家がい...
「あなたがたは世の光・地の塩」と、マタイ福音書にはあるけれど、ルカ福音書には「世・地」という言葉は出てこない。端的に、塩が塩であること、暗い部屋の中、灯火が闇を照らしていることのかけがえのなさが告げ...
「自分自身に向かって歩き出せ。」父親の財産の分け前を受け取った息子は、遠い国に出かけて全てを使い果たしてしまう。救いようのない生活の中、彼は初めて自分自身にたち返る。どこか遠くではなく、今、ここにこ...