誰かのために生きる(3代目学長 鈴木佳秀)

ルツとナオミ・その23[2010-05-21]

「ボアズは町の長老のうちから十人を選び、ここに座ってくださいと頼んだので、彼らも座った」(ルツ記4章2節)と聖書は語ります。町の長老たちがこの集会の責任を担っていたのです。地域共同体に中央から裁判官がやって来て判決を下すという制度はまだなかったのです。ルツとボアズの時代、古代イスラエルは部族制の社会で、国家と呼びうる機関は存在していません。この集会が長老裁判であったことが知られています(申命記21章18節~21節等)。
十人という数は慣習によるものでしょう。ボアズの町に十人以上の長老たちが生活していたことを考えると、この町の規模が分かります。一族が大家族で生活していましたから、少なくとも百人ほどの人々がこの町で生活をしていたものと思われます。
裁きは全員が座ったままで、審議が開始されます。「モアブの野から帰って来たナオミが、わたしたちの一族エリメレクの所有する畑地を手放そうとしています」(3節)と裁きの集会を招集した理由を述べ、「それでわたしの考えをお耳に入れたいと思ったのです」(4節)とボアズは語っています。ルツをめぐる問題は、土地の管理権に関わる手続きが必要であることを、ボアズはよく承知していたからです。(鈴木 佳秀)

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