イスラエルと神との契約締結
古代メソポタミアでの商取引や売買は、契約を媒介としていた。取引には複数の証人が必要であった。主権国が他の国家群を服属させる宗主権条約(契約)では、相手に守らせる規定が言明され各国の神々が証人として召喚...
古代メソポタミアでの商取引や売買は、契約を媒介としていた。取引には複数の証人が必要であった。主権国が他の国家群を服属させる宗主権条約(契約)では、相手に守らせる規定が言明され各国の神々が証人として召喚...
古代には子種という概念があった(創世記38章9節、民数記5章12節等)。懐妊から出産までがこの概念によって理解されていた。子供の誕生は神の祝福の象徴であったが、懐妊しないと女性は祝福に与っていないとさ...
申命記24章5節に「ある人が新妻を娶ったときは、その者は兵役に就いてはならない。彼には何の義務も負わせてはならない。一年の間、彼は務めを免除されたまま自分の家にいて、娶った妻を喜ばせなければならない。...
十戒には、偽証してはならない(「あなたが偽証するはずがない」の意)という戒めがある。偽証は人を欺き、無実の人を死に追いやる場合があった(列王記上21章8節~24節)。訴訟では物証よりも証言が重視された...
両親を大切にすることは普遍的で、当たり前に守るべき人の道かもしれない。だが子殺し、親殺しが頻発する時代にわれわれは生きている。親とは何であろうか。古い時代から、両親を敬う心が日本の美風であった。聖書の...
禁止命令を、聖書ヘブライ語では「殺すな」「盗むな」「姦淫するな」という否定命令でなく、動詞の未完了形と否定辞で「あなたが殺すはずはない」「あなたが盗むはずはない」「あなたが姦淫するはずはない」の意に近...
旧約聖書の原典はヘブライ語だが、その動詞組織が面白い。基本は三根字(三文字からなる基本形)で、完了形と未完了形しかない(能動態として普通の能動動詞の他、強意動詞、使役動詞があり、その受動態がそれぞれ存...
聖書では、樹木は人との深い関わりに於いて理解されている。エデンの園の「命の木」「善悪を知る木」(創世記2章9節)は、堕罪をめぐり人の命や死と深い関わりを持つ。救世主の誕生はエッサイの根から萌え出ずる若...
敬和学園大学が教養教育を重視し、それを教育の根幹に据えていることはよく知られている。学長就任にあたって、比較宗教思想の講義担当を求められた。喜んで引き受けることにした。行政管理だけの毎日では、ストレス...
敬和学園高等学校では毎朝チャペルの時間があり、内外の講師が説教を担当されているという。依頼を受け、4月21日に説教を担当することになり講壇にのぼった。授業が始まる前の時間帯で、説教に与えられた時間は8...